FC2ブログ














筋肉野郎の恋⑤

 俺達は喫茶店を出る。外は夜の帳が下りていた。タクシーを止める。俺達はプロレス塾”将”と向った。車内は張り詰めた空気に包まれている。程なくしてタクシーは塾に着いた。今日リングは自由練習の日。リング上では塾生達が練習している。勇猛な声が鳴り響いていた。俺と海斗はロッカー室で着替えを済ませる。リングへと戻った。
「これにサインしてくれ。試合の同意書だ」
「判りました」
オーナーの言葉に海斗は応える。試合同意書に署名していた。
「これより異種格闘技戦を行なう。ルールは時間無制限。少しハンデを付ける。塾長はホール勝ちは無しだ。塾長が勝つには相手がギブアップするしか無い。いいな」
俺と海斗は頷いた。試合が始まる。俺は海斗をロープに投げつけた。戻ってくるところをラリアット。今度は空中殺方。延髄蹴りを入れる。うつ伏せに倒れた海斗。俺は得意の吊り天井固めを決める。あっけなく試合は終わった。気付くと奈央は姿を消している。逃げ出したらしい。今俺達はリングの中に居る。海斗が正座した。
「済みませんでした。奈央に替わって誤ります」
海斗が深々と頭を下げた。俺は海斗の脇に跪く。頭を撫でてやった。
「お前は別に何も悪いことしてねぇんだし、もう頭上げろ」
俺の声に海斗が頭を上げる。視線が交差した。無茶苦茶可愛く見える。俺は海斗を抱き寄せた。
「なぁ海斗。1発やらせろよ」
海斗の耳元で囁いた。同時に海斗の股間に手を這わせる。其処は僅かだが反応した。
「冗談だぜ」
「そ、そうっすよね」
俺の声に海斗が応えた。俺達は着替えを済ませた。
「じゃぁ俺帰ります。ご迷惑お掛けしました」
「もう気にするな。あいつには人の道に外れることするなと言って置け。良かったら今度練習に来いよ」
海斗の言葉に俺は返した。
「判りました。じゃぁまた」
海斗は塾を後にした。海斗25歳の警察官。鍛えられた逞しいガタイをしている。些細な事件のお陰で知り合えた。何時の日かまた逢いたい。そして……だが所詮はノンケ。どうなるものではないと判っている。あれから数日が経過した。街は夏を迎える準備をしている。梅雨空の合間から微かに光が零れていた。
曇天 (1)
夕闇が夜の黒に包まれている。スポーツバッグを抱えた海斗が塾に現われた。
「済みません。入会したいです」
「ああ判りました。嬉しいです」
海斗の言葉に俺は応える。塾生になった海斗。俺は敬語になっていた。海斗をカウンター席に掛けさせる。海斗は入会書類に記入し始めた。
「初回カウンセリングあるけど希望のインストラクターいますか」
海斗がインストラクター一覧を見ている。俺に視線をぶつけてきた。
「あっあの塾長じゃぁ駄目っすか」
「ああ構わないですよ。じゃぁ着替えてきてください」
俺は海斗にロッカーキーを渡した。海斗がロッカー室に消える。おかしな興奮を俺は覚えた。程なくして海斗が戻ってくる。俺は計測を始めた。
鷹田 海斗、25歳。身長172㌢体重68㌔体脂肪率11%。筋肉量は申し分の無いアスリート体型だ。エアロバイク、そして筋トレ。俺は海斗の筋肉をさり気無く触る。時折俺に熱い眼差しを海斗は向けてきた。自らの意思で此処を訪れた海斗。この可愛くて逞しい男を抱きたい。俺は思い切った。
「あっ鷹田さん、俺ももう直ぐ終りだから飯でも行きませんか」
「あっハイ嬉しいです」
嬉しいって言った。その言葉をどう取る。俺の中で何かが巡った。一緒に塾を出る。良く行く小料理屋の暖簾を潜った。奥のテーブル席に着く。中ジョッキが運ばれてきた。
「入会おめでとう」
「ありがとうございます」
俺の声にジョッキを触れさせた。串焼き、唐揚げ、サラダ。海斗の喰いっぷりも男らしい。好感を持てた。筋肉作りに警察でのトレーニングそしてプロレスの技。話が盛り上がった。話が奈央の事になる。海斗の表情が寂しさと怒りに満ちていた。
「終りにしたっす。元々恋人同士では無かったけどね。この前ラストメール出したんだ」
海斗がポツリと声にする。俺はそれ以上の事は聞かなかった。
「塾長敬語止めて貰えませんか。俺の方が年下だし、呼び捨てでいっすから……」
「ああ判った。俺の事も塾長ではなく龍吾でいいからな」
海斗の言葉に俺は応えた。海斗の目の回りが桜色に染まっている。海斗がビールをゴクンと飲んだ。喉仏が揺れている。オス臭く感じた。
「龍吾さん覚えてますか。俺の事抱きたいって言ったこと」
「ああ、覚えてるぜ」
海斗が俺を真っ直ぐに見てくる。何かを言いたげな目付きをしていた。
「興味あるのか」
「ちょびっと……」
俺の声に海斗がぼそっと応える。同時に小さく頷いた。スマホを起動する。駅裏のレンタルルームにアクセスした。
「海斗行くぞ」
「うん」
俺の声に海斗が応える。俺達は小料理屋を後にした。この逞しい男を俺はこれから抱く。どうせなら思いっきり感じさせてやりたい。夜風が頬を撫でてくる。激しい昂揚感を俺は覚えた。

猛牛

猛牛


匠の技 (ローター付 L5-S)

匠の技 (ローター付 L5-S)


淫乱鳶職人

淫乱鳶職人


Gweblog - ゲイウェブログ -
エログ-(エログランキング)SGLRにほんブログ村 大人の生活ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
にほんブログ村
スポンサーサイト
[PR]

[ 2016/12/23 11:18 ] 筋肉野郎の恋 | TB(-) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する